So-net無料ブログ作成
検索選択

「ネアンデルタール人は私たちと交配した」スヴァンテ・ペーボ(文藝春秋) [本]

は〜もう9月も終わりですね。今年もあと3ヶ月かぁ・・・。
最近、いろいろあって落ち込んでます。心の不調は体の不調に直結する・・・ということで、昨日おとといは仕事はお休みしてダウンしてました。とほほ。でも今日は元気に仕事してきましたよ〜。

ネアンデルタール人は私たちと交配した

ネアンデルタール人は私たちと交配した






スウェーデン生まれのペーボ博士は生物学者で、ドイツの研究機関でネアンデルタール人のDNAを読み解くという偉大な研究結果を発表したことで知られています(というか、知られているそうです)。

その論文は2010年に「サイエンス」誌に掲載され、話題となりましたが、その結果に辿り着くまでの経緯をペーボ博士の自叙伝的に語られた一般向けの本。
一般向けなので、極力わかりやすく書かれているとは思いますが、やっぱりワカラナイ部分はわからないので、そこは読み流し〜。でも大筋ではなんとなくわかります。

面白いのは自叙伝的な部分。ペーボ博士の恋愛事情(バイセクシャル)や結婚に至った経緯(友人の妻を略奪)、新婚旅行先での過ごし方、そして自らの出自ななどなどごくごく私的なことが折々に明かされていますが、そのオープンさにちょっと驚き。

でもその率直さ、オープンさがペーボ博士の研究姿勢にもつながっているのですよね。エジプトのミイラからDNAを取り出して解読しようとしたのがペーボ博士の研究のスタート。しかし、何千年も時間のたったミイラからのDNA抽出は困難な作業で、結局間違えた論文を発表してしまった若き日のペーボ博士。その教訓に基づき、マンモスからはじまりネアンデルタール人に研究対象を進める過程においては慎重すぎるほど慎重にチームをまとめながら時間をかけて進めていきます。

「ちょっとここアヤシイけどまいいか〜」なんてことは皆無。

だからこそ、時間はかかったけれど世紀の大発見ともいえる数万年前のネアンデルタール人の骨からDNAを抽出し、解読することができたのでしょう。
そしてネアンデルタール人と私たち人類の祖先は一時期、同じ地域に共に暮らしていて、かつ性交渉をもち子孫を残していたということまでがDNAによって明らかにされたのです。

ちなみに、レビュー書いてないのですが、先月読んだ「6度目の大絶滅」という本にもネアンデルタール人の絶滅についての章にペーボ博士が登場します。ネアンデルタール人がなぜ絶滅したのかはいろんな説があるようで・・・。私たちの先祖が争いに勝って絶滅させたという説もあり。。。

それにしても分子レベルの研究でこれからもどんどんいろんなことがわかってくるんでしょうね。
あと10年後には、研究者を目指す人は40歳くらいまで勉強しないと、その時点での最新の研究成果までを学ぶことができない(!)という予測まであるのだとか。つまりそれからようやく自分自身の新しい研究が始められるようになるってこと。それくらい科学の世界の研究の進捗スピードは早さを増しているという話を先日とある方から伺いました。大変だなり〜〜〜。

6度目の大絶滅

6度目の大絶滅

  • 作者: エリザベス・コルバート
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2015/03/21
  • メディア: 単行本


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

那須岳(茶臼岳&朝日岳)登山 [山登り]

シルバーウィーク最終日、山に行ってきました。
ほんとは連休のまんなかあたりに行きたかったのですが、高速の渋滞情報によると下りは2日目の日曜日、上りは3日目、4日目の月、火に集中、ということで渋滞を避けるため最終日になりました。

夫が遠出してもいいよ、というのでじゃあ、と那須に決定。
ロープウェイで途中まで行くことができます。

寝坊してしまって家を出たのが6時半過ぎ。途中コンビニに寄ったりしてのんびり向かいましたが、東北道は全く渋滞なしで那須のロープウェイ駐車場に9時には到着。2時間半くらいでした。びっくりするくらいのスムーズさ。
家を出たときはどんより曇ってましたが、天気予報通り那須は晴れてました。

ロープウェイはかなり大きなゴンドラでしたが、ほぼ満員。でも登山姿の人はそれほど多くなく、ほとんど観光客。
ロープウェイの係のおじちゃんのトークが面白くて、あっという間でした。

ロープウェイを降りて少し歩くとこんな景色です。
IMG_3062.jpg

続きを読む


nice!(3)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:スポーツ

佐原ぶらり旅 [旅&おでかけ]

シルバーウィーク終わって、2日仕事したらまた休み。来週から普通の日々になるのがちょっとツライ・・・。

とはいえ、シルバーウィークは特に予定もなく行き当たりばったりで過ごしてました。
家の片付け(特に夫のもの)とか。
で、それに飽きた夫がどこか行こうと言い出して、決まった先は千葉県の水郷佐原市。
ある意味消去法。なぜなら、東名、中央道、関越道、東北道・・・どこも軒並み大渋滞。唯一空いていたのが東関東道。
ということで、湾岸線経由、成田も通り過ぎてやってきました佐原市。
去年か一昨年も一度コスモスを見に行ったのですが、なんと台風で倒れてしまったので片付けちゃいました、というコスモス祭り実行委員会からのお知らせを現地で見つけてがっかり・・・な思い出が。

12時くらいにうちを出発して、1時間半くらいで到着。
まずはお昼ご飯。

IMG_3046.jpg
お重からはみ出しているのは・・・うなぎーーー。


続きを読む


nice!(4)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

「めぐり逢わせのお弁当」(おうちで) [映画]

連休4日目〜。今日は夫は午後から持ち帰り仕事をするといって図書館へ行ってしまいました。
わたしは編み物したり録画したテレビ観たり。そろそろ夕飯の買い物にも行かないとな・・・。

めぐり逢わせのお弁当 DVD

めぐり逢わせのお弁当 DVD









歌わない、踊らないインド映画です。

舞台はインドのムンバイ。ムンバイにはダッパーワーラーという職業があり、毎日毎日家庭からお弁当を集めて職場に届けるというシステムがあります。1日に20万個近いお弁当を集めて配達するというのだから驚きですよね。もうずいぶん前に、テレビで紹介されているのを見て驚きましたが、この映画はまさにそのお弁当が誤配されたら・・・というところから始まる、切ないラブストーリーです。

このお弁当配達、どういうシステムなのかはよくわかりませんがローテクで600万個に1個しか誤配が起きないんだとか・・・。作品中、主人公の主婦イラが配達人に「間違えたところにお弁当が届いている」と抗議したら配達人は「全体にそういうことはない、ハーバードの教授が調査に来て驚いていた」みたいなことを滔々と述べていたくらいですから。

さて、ムンバイ郊外に住むイラは小学校低学年の娘と夫との3人暮らし。夫は仕事の多忙を言い訳に家庭を顧みない。イラは腕によりをかけたお弁当で夫の心を取り戻そうとするのだが、そのお弁当が早期退職を控えた初老のサラリーマン、サージャンのもとに届いたことからふたりの交流が始まります。

お弁当箱に短いメモを入れることから始まったまさに文通!
文字だけで続く交流。

夫はどうも仕事と偽って浮気してるみたいだし、イラの両親は年老いて金銭的にも困窮して来ている。
孤独を募らせていくイラ。
一方サージャンはだいぶ前に妻と死別し、仕事と職場の往復のみ。職場では仕事はできるけど偏屈な人として通っている。ちなみにサージャンは家の近くの食堂にに頼んでお弁当を届けてもらっていた様子。お弁当を作ってくれる人がいないから。
サージャンはイラのお弁当を食べるうちに、部下の面倒をみるようになったりと少しずつ変化していく。
そしてイラとサージャンは手紙を通して心を通い合わせていくのですが・・・。

さて、ふたりはどうなるのか。ハッピーエンドか、そのままイラはもとの暮らしを続けるのか。
結末は提示されません。見る人に委ねるタイプのエンディング。

一度も顔を合わせたことのないふたりが、新しい暮らしを始めることができるのか。
もしこれがアメリカだったらアリなのかもしれないけど、これインドだからなぁ。。。というのがわたしの感想。
なかなか普通の専業主婦が夫を捨てて別の男の元へ走るのは難しいのじゃないかな。
サージャンとのやり取りを心にしまってこれまでの暮らしを生きていくというのが、イラの選択なのではないかとわたしは感じました。切ないし、やるせないけど。ほんとは自分自身の人生を生きて欲しいけど。

ままならないのが人生。
そんなことを感じました。



nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

「永い言い訳」西川美和(文藝春秋) [本]

シルバーウィークですね。5連休。我が家は特に予定もなく・・・。どこか近場の山には登ると思います。

永い言い訳

永い言い訳

  • 作者: 西川 美和
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/02/25
  • メディア: 単行本

先日の直木賞ノミネート作。少し前に記事にした「ナイルパーチの女子会」とライバルだったわけですね。どちらも落選でしたが、作品の出来は段違いだと思います。

「愛するべき日々に愛することを怠ったことの、代償は小さくない」 長年連れ添った妻・夏子を突然のバス事故で失った、人気作家の津村啓。 悲しさを“演じる”ことしかできなかった津村は、 同じ事故で母親を失った一家と出会い、はじめて夏子と向き合い始めるが…。 突然家族を失った者たちは、どのように人生を取り戻すのか。 人間の関係の幸福と不確かさを描いた感動の物語。(Amazon商品ページより)

主人公の津村啓の本名は衣笠幸夫。そう、鉄人衣笠と同じ響きを持つがゆえに、ちょっと屈折した子ども時代を送り、大学のときに知り合った美容師の夏子と結婚、夏子に養ってもらいながらようやく流行作家となった頃には、夏子との関係は冷えきっている・・・というありがちさ。

そう、幸夫は全然、夏子の死を悲しめない。他人事というか、第三者的に自分と自分のまわりで起きていることを眺めているという風。
そしてそんな幸夫の日常にズカズカと乗り込んで来た、夏子の親友で一緒に事故で亡くなったゆきの夫である大宮陽一。倒れそうなくらい斜に構えている幸夫と比べ、トラック運転手の陽一はひたすらまっすぐにゆきを失ったことを嘆き、悲しんでいる。ときには2人の子供たちの存在を忘れてしまうほどに。

子どもの存在に意義を見いだせなかったはずの幸夫は、トラックの運転手という特殊な勤務形態故に生活が成り立たなくなりかけていた大宮家に週に2回子守りに通うことに。

すっかり距離を置いて、感情をぶつけ合うこともなくなっていた夫婦だけの暮らしとちがい、子供たちは打ち解けてくると、大人の都合にはお構いなしに感情をぶつけてくる。でもそう見えて、大人の様子をよく観察していて、傷ついたり、ストレスをためていたりする。そんな子供たちとの関係のなかで、倒れそうなくらいナナメ目線だった幸夫に変化が起きる訳ですが・・・。

タイトルの「永い言い訳」そのもので、幸夫はとにかく屁理屈捏ね夫。
捏ねまくって、自分の本心がどこにあるか、どんなものなのかわからなくなっていたのでしょう。
だからこそ、夏子という大切な妻のことも大切だと思えなくなっていたし、彼女の死についても悲しむことができなかった。
でも、長い時間を過ごした大切だったはずの人との別れが悲しくないはずなんてないわけで、人それぞれ、別れを受け入れる過程も違えばかかる時間も違うのだからね。

すでに本木雅弘主演で映画化が決まっています。幸夫にイメージぴったり。西川監督、モッくんにあて書きで書いたんじゃないかしらと思うくらいです。

読んでいて少し面食らったのは、語り手がどんどん変わっていくこと。しかも一人称だったり三人称だったり。
そういうところもとても映画的。映画監督ならではの小説だなと感じました。
ちょっと好き嫌いが分かれるかも。
幸夫の奥さんの夏子の語りが、旅行に出かける直前まであって、なんだかそこに衝撃を受けました。
事故で亡くなってしまうって、こういうことなんだなと理屈抜きで感じられる構成。だって、事故以降は、当然ながら夏子の語りはゼロになるわけで、物語の構成からも喪失感が自然と感じられるというね。意図しているのかしていないのかはわかりませんが、とても印象的でした。



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

「BEBU」@アンダーズ東京でハンバーガーランチ [おいしいもの]

今日は持病の定期検診。
持病とはいえ、特段症状もなく経過観察しているだけなのですが、やっぱり検診の日が近づいてくるとソワソワドキドキします。で、今回も問題なしで、また半年後に来てくださいで終了〜。

気分転換というか、何もなくてよかったね、という自分へのお祝いと数日前からいろいろあって落ち込んでいたので、自分へのご褒美ランチ。
病院から近い虎ノ門ヒルズへ初めて繰り出してみました。

虎ノ門ヒルズの下を通っている環状2号線(通称マッカーサー道路)は何度も車で通ったことあったけど、虎ノ門ヒルズは初めて。

基本的にはオフィスビル+ホテル+レジデンスという複合施設なんですね。
2階、3階にレストランがいくつかあります。
あとは高層階にホテル(アンダーズ東京)のレストラン。

事前に調査した結果、メゾンカイザーのカフェかなーなんて思っていたのですが、館内をうろうろしていてやっぱりアンダーズ東京のエントランスロビーにある「BEBU」にしてしまいました。
BeerとBurgerでBEBUですって。ちなみにベブじゃなくてビブと読むらしい・・・。

すでに2時半くらいだったので、店内は半分くらいの空席。ほどよい感じです。通りに面して吹き抜けのガラス張りなので、店内とても明るいです。
注文するのはもちろんハンバーガー。ランチセットだとクラシックバーガーにサラダ、フレンチフライ、ドリンク、デザートがついて1,800円(税別)。バーガーだけで1,000円くらいなので、このセットお得です。

IMG_3034.jpg
サラダとドリンク。サラダはフレンチドレッシングで和えられたシンプルなもの。でも百合根がはいっていたりして食感が楽しい。ドリンクはなんでも選べるというこで・・・でも普通にアイスコーヒー。可もなく不可もなく。濃いめのパックされた系のアイスコーヒーでした。

サラダの中になぞの野菜。
IMG_3035.jpg
豆が数珠つなぎになっているような見た目です。豆みたいな部分は結構固かったけど、噛んでいると粘りがでてくるという不思議な食感。ちゃんと名前を聞いてみればよかったです。ご存知の方、教えてくださいませ〜。

そしてお待ちかねのバーガー。
IMG_3036.jpg
まずバンズがわりとしっかり系で美味しかった!
パテもほんのりレア。トマトにピクルス、ベーコンといったオーソドックスなトッピングでしたが、ベーコンが厚切りで美味しかったです。全体的に塩味がちょっとキツかったかも。テーブルにはマスタードとケチャップがあらかじめ置いてありますが、そのままで十分だと思います。
フレンチフライも衣がついているタイプでさくさく。実はトリュフ味のフレンチフライが名物らしく、プラス数百円でそちらにしてもらうことも可能だそうです。

パテがすごい量なので食べ終わる頃にはお腹いっぱい。

そして最後にデザート。
IMG_3037.jpg
チョコレート味のソフトクリームにマロンクリームとさつまいも、シナモンがトッピングされてます。
がっつりとハンバーガーをいただいた後なので、ソフトクリームくらいがさっぱりしてちょうどいいですね。
結構濃厚なチョコレート風味でした。

食事が終わった後は、しばらくのんびり読書。時間がランチタイムとはずれていたせいか、ほとんどがお一人様の遅めランチという客層。ほぼみなさん、バーガーランチのセットを食べられていました。

普段のランチには贅沢だけど、ホテルランチとしてはとてもリーズナブル
お腹もいっぱいになるし、ホテルだから食べた後はのんびり時間を過ごせるし、でなかなかいい感じです。
虎ノ門なんて次に行くのはおそらく半年後の検診のときだと思うけど、また行きたいなと思いましたです。

2階のレストランフロアにはこんなお方が・・・。
IMG_3033.jpg
逆光で見づらいですが、虎ノ門ヒルズのキャラクター「トラえもん」です。
かの有名なネコ型ロポッとさんとは色も違うし、なにしろ耳がある!のです。
グッズ売場もありました。ぬいぐるみ、ちょっと欲しいなと思いましたが思いのほかいいお値段だったので見送り。

そういえば、ネコ型ロボットってネズミに耳をかじられて真っ青になってそのままなんですよね。確か・・・。

虎ノ門ヒルズ、わざわざ行く場所ではありませんが、なかなかいい感じでした。
アンダーズの上層階にもそのうち潜入してみたいなぁ・・・。



nice!(3)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:グルメ・料理

「嘆きの美女」柚木麻子(朝日新聞出版) [本]

とあるブログで紹介されていたので、図書館読み。
「ナイルバーチの女子会」で相当げんなりした柚木さんですが、さてこちらはどうでしょうか・・・。


嘆きの美女 (朝日文庫)

嘆きの美女 (朝日文庫)



<あらすじ>
ほぼ引きこもり、外見だけでなく性格も「ブス」、ネットに悪口ばかり書き連ねる耶居子。あるとき美人ばかりがブログを公開している「嘆きの美女」というHPに出会い、ある出来事をきっかけに彼女たちと同居するハメに。全女性に送る成長小説
Amazon商品ページより)

ブログの読者が偶然にも(ストーキングしてはいたのですが)、ブログの書き手達とリアルで関係を結ぶことになり、あれやこれやの事件が起きて最後はハッピーエンド、という楽しく読める作品でした。

主人公の耶居子(やいこ)は子どもの頃から「ジャイ子」などと言われていじめられ、大人になってからは仕事もアルバイトも長続きせず家に引きこもり、ネットで執拗にいわゆるリア充っぽい「美人」たちのブログを荒らしては溜飲を下げるという非生産的かつ後ろ向きな生活を送っていたのだけど、訳あって同居している美女達の家に居候することになり・・・というコメディ。

美女達と耶居子がお互いの気持ちを次第に理解し合うなかで、「自分」から社会のなかにいる「自分」を自覚する成長物語ですね。自分を客観視できていなかった、ということに気がつき、相手の立場に立って考えるということを学ぶ耶居子。

非常にオーソドックスなストーリー展開で安心して楽しく読めました。

柚木さん、こういう明るい話がずっと上手だと思うんだけど、きっと賞狙いでシリアス路線に行ってしまったんでしょうね・・・「ナイルパーチの女子会」は。

NHKでドラマにもなってたらしいです。知らなかった〜。耶居子役は森三中の黒沢かずこ。おお〜観てみたかったな〜。

ナイルパーチの女子会

ナイルパーチの女子会

  • 作者: 柚木 麻子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/03/28
  • メディア: 単行本


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

「武道館」朝井リョウ(文藝春秋) [本]

うちは夫もAKBとかハロプロとか桃クロとか興味ないので、まぁいわゆる現代の「アイドル」業界にはとんと疎い、というかわたし自身は一種の気味悪さを感じてしまうのですが・・・そんななか、朝井さんの新刊がアイドルを主人公としたものだと聞いたので(今更ですが)読んでみました。

武道館

武道館

  • 作者: 朝井 リョウ
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/04/24
  • メディア: 単行本






【正しい選択】なんて、この世にない。
 結成当時から、「武道館ライブ」を合言葉に活動してきた女性アイドルグループ「NEXT YOU」。 独自のスタイルで行う握手会や、売上ランキングに入るための販売戦略、一曲につき二つのパターンがある振付など、 さまざまな手段で人気と知名度をあげ、一歩ずつ目標に近づいていく。 しかし、注目が集まるにしたがって、望まない種類の視線も彼女たちに向けられる。 「人って、人の幸せな姿を見たいのか、不幸を見たいのか、どっちなんだろう」 「アイドルを応援してくれてる人って、多分、どっちもあるんだろうね」 恋愛禁止、スルースキル、炎上、特典商法、握手会、卒業…… 発生し、あっという間に市民権を得たアイドルを取り巻く言葉たち。 それらを突き詰めるうちに見えてくるものとは――。 「現代のアイドル」を見つめつづけてきた著者が、満を持して放つ傑作長編!
(Amazon商品紹介ページより)

主人公の愛子は子どもの頃から歌うことと踊ることが大好きだった高校生。アイドルグループ「NEXT YOU」のメンバーとして活動中。
そんな愛子も、17歳なりの17歳らしい悩みや人生の岐路にぶつかるのだけど、その度に、当然だけど彼女は「選ばない」という選択も含めて、様々なものを選んできた。
何が正しいのか。
事務所の大人たちやファン、そしてネットに生息するアンチファンたちが、ある意味一方的にアイドルという少女達に向けてくる欲望や「こうあって欲しい」という願い。
あー、大人って勝手だなーと読みながら思う。
でもそういう大人の身勝手さを逆手にとって、自分の「アイドルになりたい」という欲望を叶えようとする少女もいれば、そことは違う幸せを選ぼうとする少女もいる。
たぶん、わたしたちover40世代が思い浮かべる「アイドル」と今の「アイドル」は何かが決定的に違うんだなぁ。今のグループ化されたアイドルの女の子たちと彼女達を取り囲むファンに感じる違和感は、あの少女たちに「連帯」とか「協調」を求める空気なんじゃなかろうか。
昔のアイドルって、グループである方が稀で、みんなピンだったよね。

グループだからこその息苦しさが際立っていて、それぞれの場面で立ちすくむ「NEXT YOU」の少女たちに「まだ10代なんだから、いいんだよ」と声をかけてあげたくなる、そんな作品でした。
まだ売れていなくて予算がなく、新幹線ではなく車で文字通り身を寄せ合って夜の高速を移動するシーンとか、メンバーで集まってたこ焼きパーティーしたりとか、「あれもダメ」「これもダメ」とがんじがらめにされている少女達が時折見せる素顔が切なくてねぇ・・・。

ある意味、「勉強になりました!」って感じの1冊でもありました。



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:

「インドクリスタル」篠田節子(角川書店) [本]

お天気のせいか、体調不良気味・・・。
いい加減晴れてくれないと、なんだかほんとに病気になりそう〜〜〜。


インドクリスタル

インドクリスタル

  • 作者: 篠田 節子
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2014/12/20
  • メディア: 単行本

2段組みの分厚い1冊。実は本屋さんで実物を目にしたことがなく、図書館で予約して借りたので、手元に届くまでどれほどのボリュームなのかわかってなかったのです・・・。

<あらすじ>
人工水晶製造開発を行う山峡ドルジェ。
婿養子で社長の藤岡は、社運を賭かけて惑星探査機につける超高性能水晶振動子の開発に取り組んでいた。
人工水晶の核となるマザークリスタルを買い付けに世界の辺境へたびたび出向いていた藤岡だが、今回の用途に適かなった水晶が、唯一インドの小村「クントゥーニ」から産出されたと知り、現地に向かい、偶然立ち寄った先住民族の村で運良く水晶を購入、実験にも成功する。
さらに大きな塊を求め、裏ルートで水晶の入手を企たくらんでいたところ、宿泊先で使用人兼売春婦として働く少女ロサに出会い、その抜きんでた知力に驚く。藤岡はロサを通訳兼案内人として村人との交渉に挑むが、商業倫理や契約概念のない部族相手のビジネスに悪戦苦闘しながら直面するのは、貧富の格差、男尊女卑、中央と地方の隔たり、資本と搾取の構造──まさに世界の縮図というべき過酷な現実だった。
そして採掘に関わる人々に次々と災いが起こり始める。果たしてこれは現地民の言う通り、森の神の祟りなのか? 知らず知らずのうちに、インドの闇の奥へと足を踏み入れてゆく藤岡だが──。
古き因習と最先端ビジネスの狭間でうごめく巨大国家インドを、綿密な取材と圧倒的筆力で描きだした社会派エンタメ大作。構想十年、怒濤の1250枚!

後ろ盾のない日本の中小企業がいきなりインドの田舎の村に出かけて行って水晶を輸入しようとしたところから始まるあれやこれやの事件の数々。
インドという巨大国家の影の部分を余すところなく描いていく篠田さんの筆力にまず感動です。実際にインドの少数民族の村などにも取材に行かれたそうですが、「誘拐される危険のない村を選んで行きました」とのこと。作中、藤岡も共産ゲリラに誘拐され、命からがら逃げ出しますが、実際にはそうして無事に自力で脱出するなんて不可能だろうし・・・恐ろしい。

重要な登場人物として登場するロサという少数民族の少女が謎めいていて、かつ得体のしれない不気味さを醸し出しています。ロサに関わった人はみんな彼女のもつ不思議な力(決して超能力ではなく、協力なリーダーシップという類いのものでもない)に怖じ気づいて、惹かれながらも警戒し離れていくのですが、主人公の藤岡だけはなんとか彼女に教育を受けさせたい、今の境遇から救いたい、と様々な手を尽くします。

・・・しかしその藤岡の善意、好意もロサにとってはどうだったのか。
藤岡がロサに抱く感情は間違いなく先進国の人間の論理であり、善意。でもインドの少数民族の出身でかつそのコミュニティからも幼くしてはじき出されてしまったロサには響かない類いのものだったわけです。

不思議な力とか、民族固有の文化とか、国の制度とか、世の中は矛盾だらけ。
暗い力を両目に宿しながらも自らの力で自らの運命を切り開こうとするロサの姿と対比して、日本の良識あるおっさん代表の藤岡の姿が滑稽にも見えてくる哀しさ・・・。
どうしても理解はできても心の奥底ではわかり合えない関係ってあるんだなぁと思いながらの読了だったのでした。

とにもかくにも次から次へ事件は起こり、読みはじめると止まらなくなります。
篠田さん、次はインドネシアを舞台にした小説の構想を立てているそうで、いつになるのかはわかりませんが、楽しみです。


nice!(3)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

8月の読書メーター [本]

今日は朝から大荒れの東京です。起きてみたらなんとリビングの湿度が80%!!
昨夜から蒸し暑くて、しばらく使ってなかったエアコンを再稼働。気温はそれほど高くないからあんまり効きもよくないけど・・・除湿にしたほうがいいのか・・・??

ということで8月の読書の記録です。全然ブログの記事にしてないけど・・・。
8月下旬は体調不良と仕事でいっぱいいっぱいでした。とほほ。
篠田さんの「インドクリスタル」、鬼気迫る作品でした。こんな小説を書き上げた後って作家さんはどんなふうになるんだろうか。わたしだったら脱力してしまってしばらくは何もできない気がする・・・。

2015年8月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2835ページ
ナイス数:84ナイス

持たざる者持たざる者感想
あるきっかけで、これまでの自分の生きている世界ががらりと変わってしまうことがある。それはわたしも実際に嫌というほど体験したけど、結局すべては自分に世界がどう見えているのか、ということに尽きるのだろうなぁ・・・。
読了日:8月2日 著者:金原ひとみ
メモリアル病院の5日間 生か死か―ハリケーンで破壊された病院に隠された真実メモリアル病院の5日間 生か死か―ハリケーンで破壊された病院に隠された真実感想
ちょっと物足りないかなぁ。主要当事者に直接話を聞くことができなかったようなので、それも仕方ないか。それにしても。災害という平時ではないときにどう行動するか。そしてどんな精神状態になるのか。そういうところを知りたかったかなぁ。やはり、常日頃の訓練、シミュレーションが必要ということですね。
読了日:8月8日 著者:シェリ・フィンク
残りの人生で、今日がいちばん若い日残りの人生で、今日がいちばん若い日感想
ここしばらくヘヴィーな本が続いたので、穏やかな大人の恋愛小説でちょっとほっとしたかな。とはいえ、直太郎の元妻の話や小学生の娘の鬱病、百恵のDV父と母の思い出など深刻なエピソードも登場しますが、ドラマチックな描かれ方をしないので、すんなり受け入れられるかな。
読了日:8月10日 著者:盛田隆二
それを愛とは呼ばずそれを愛とは呼ばず感想
いくつかの愛のかたちが登場するけれど、どれも傍から見ると歪んでいるようにみえて、「愛とは呼ばず」と言いたくなるけど、本人にとっては大切な「愛」なんだよなぁ・・・。
読了日:8月10日 著者:桜木紫乃
サーカスナイトサーカスナイト感想
読んでいて、胸がざわざわする物語。でも、「なんだか違うんだよなぁ」という違和感もあり。バリの空気がとても心地よくて、またウブドの町や田んぼをじゃらんじゃらんしたくなる。生きることは不完全なことの連続で、それをつないで行くことが人生なんだなぁとぼんやり感じた1冊。
読了日:8月19日 著者:よしもとばなな
森は知っている森は知っている感想
「太陽は動かない」の主人公、鷹野がいかにして産業スパイとなったのか、エピソード1。虐待されて殺されかけた壮絶な幼児の体験により、明日のことを考えられない少年の姿が切ない・・・。
読了日:8月22日 著者:吉田修一
僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。――東大発バイオベンチャー「ユーグレナ」のとてつもない挑戦僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。――東大発バイオベンチャー「ユーグレナ」のとてつもない挑戦感想
最近、よくスーパーでミドリムシ入りの食品が並べられていて、興味を惹かれていたので読んでみた。ユーグレナ社の社長である出雲さんは研究者ではないものの、自分の使命はなんなのか、自分に足りない部分は何なのか、を考え過ぎじゃ?というほど考えて物事に取り組んでいる。
読了日:8月25日 著者:出雲充
インドクリスタルインドクリスタル感想
圧倒的な面白さ。日本も含めたグローバリズム、資本の原理、人道的活動などでは解決できないその国、というかその地域ごとの問題がある。不思議な少女ロサの得体の知れなさに圧倒された。日本人のいわゆる典型的なおっさんである藤岡が望むようなハッピーエンドではないラストにうならされた。篠田さん、やっぱりすごいわー。
読了日:8月31日 著者:篠田節子

読書メーター
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ: