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「わたしの容れもの」角田光代(幻冬舎) [本]

午前中はからっとした風が吹いて涼しかったのに、お昼頃、雨が降ってから蒸し暑く・・・夫は仕事に行ってしまったため、エアコンつけてテレビ見たり、本読んだり。まったり日曜日です。

わたしの容れもの

わたしの容れもの

  • 作者: 角田 光代
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2016/05/26
  • メディア: 単行本

安定の角田さんエッセイ。今回のテーマは「わたしの容れもの=自分のからだ」です。
40代なかばになって、改めて、ご自身の「肉体」におこる変化についてあれやこれやと思いをはせる角田さん。
当初の目論見では、連載期間中に、老眼、免疫力低下、更年期、生活習慣病、などなどが襲いかかり、多くの変化があるのではないか、ということだったらしいのですが、当然これらの変化がある日突然、まとまって襲ってくるわけもなく、変化は非常に緩やか、なので、自分ではほとんどよくわからない。でもある日、ふと「そういえば」と気がつく、そんな日々が淡々と綴られています。

角田さんとわたしは4つ違い。
でもすでに30代後半から、友人たちと集まれば、健康ネタ、老化ネタが一番盛り上がってます。
少し前に大学時代の友人6人で集まったときに、白髪の話になりまして、「白髪が気になるからもうロングヘアにはできない」と1人が言い出し、ふとテーブルを囲む6人のヘアスタイルを見ると、確かにロングヘアはゼロ!
そうかー、髪を伸ばしたい気分にならないのは、ある程度まで伸びてくるまでの髪型の維持とか、伸びてからのお手入れとかのもろもろが面倒くさくなっちゃったから、と自分では思っていたのですが、確かにあるわ、白髪問題。
ロングヘアにすると当然ながら、まとめ髪にしたり、サイドの髪を止めたり、といったことがあるわけですが、確かにそんなことすると生え際の白髪が目立ってしかたないよ!!
その場全員で深くうなづき同意したのでした。

しかし、これから自然の摂理には逆らえず、わたしの容れものはどんどんポンコツになっていくのは確実。
少しでも長く使えるように、メンテナンスはしっかりとやらなければ、と改めて思ったのでした。
妙齢女子は共感必死!の1冊です。

それにしても、ほんとに角田さんは肉と油が好きなんだな〜。でも少食。テレビで以前お姿拝見したとき、小柄な方でびっくりしたんだけど、作品を大量に生み出すエネルギーは、規則正しい生活と運動なんでしょうね。
そして、飲酒習慣のある人ってほんとうにいろいろ付随する問題に対応するのが大変そうだなと改めて思いました。下戸のわたしからすると、酔っ払って楽しい気分になれるのはほんとに羨ましいですけどね。



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7月に食べたおいしいもの(スウィーツ限定) [おいしいもの]

ようやく、東京も梅雨明けしましたね。
今日は自宅で仕事してますが(というか、今から取り掛かりますがっ)、暑い。まだ朝の11時なのに・・・。
これからしばらくはエアコン頼りの日々です。

そしてあっという間に7月も終わってしまう〜〜〜ということで、7月に食べたおいしいおやつをまとめてみました。

Suicaのペンギンシーズンケーキ

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わたしが夜、出かけていた日、夫がドライブがてら池袋まで行って買ってきてくれました。
池袋メトロポリタンホテル限定のSuicaペンギンタルトです。これ、数年前にも一度食べましたが、季節ごとに味が変わるんですよね。6〜8月はアサイー&フルーツミックスです。ぱっと見ると、チョコレートで覆われたペンギンはこってりしてそうですが、中のムースがさっぱり目なので、意外とパクパクいけます。結構、大きいですけどね。
1日50個限定販売。夫は仕事終わった後に行ったそうなので、電話で予約しておいたと言ってました。

タルトサイズ以外に、ビッグサイズのペンギンケーキが2種類あります。3日前までに要予約。来年の息子の誕生日のケーキはこれだな、と密かに決意しました。池袋まで取りに行くのが大変ですけど。まぁ、うちから電車で20分。母の愛とペンギン愛でがんばろう!
(この場合、ペンギン愛の方が大きいのかしら?)

グラニースミスのアップルパイ
以前から、グルメブロガーさんの記事を見ては、食べてみたい〜〜〜と思っていたグラニースミスのアップルパイ。
少し前に、友達とランチして映画みた後に、もうちょっとおしゃべりすべく、銀座東急プラザのお店へ行ってみました。
混んでるだろうからダメ元で、と向かったのですが、意外や意外、すぐに座れました。
ま、時間がもう夜の7時だったので、お茶の時間じゃないですものね(笑)
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手前がわたしのダッチクランブル。奥が友達のフレンチダマンド(たぶん・・・)。
シロップは数種類から選べます。わたしはオレンジメープルみたいなやつ。酸味があって爽やかな風味が楽しめます。
アップルパイ、やっぱりおいしいよね〜。温かいアップルパイと冷たいアイスクリームの組み合わせは格別です。
テイクアウトだと確か400円くらい。季節のタルトもいろいろあるので、今度はアップルパイ好きな夫にお土産にしよう。・・・といっても、そんなに銀座に行くこともありませんが。表参道にもあるから、仕事のついでに寄り道してもいいんだけどね。

霧原のかき氷
梅雨の晴れ間だった、週末に行きました。週末も家で仕事していた夫が「どこかにいかなきゃ、悔しい!」と言い出し、ちょっとひとっぱしり(?)葉山まで。
いつもどおり、30分くらい待ちました。
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あんずミルクです。酸っぱいあんずソースと甘いミルクがとっても合う!
最後は残ったあんずソースとミルクをどばっとかけて、溶けた氷と混ぜで飲んだのですが、甘酸っぱさがまるでヨーグルトドリンクでした。2度おいしいとはこのことか!!
帰りにお隣のパン屋さん、ブレドールでいくつかパンを購入。

霧原さんはちょくちょく営業時間などが変更になるようなので、情報はtwitterで。
平日だと、こんななのねー。


沖縄みやげのちんすこう
職場の同じ年頃の女子が沖縄に遊びに行くんだけど、お土産なにがいい?と聞かれ、「誰にも賛同されたことないけど、わたしはちんすこうが好き」と伝えたら、ちゃんと買ってきてくれました!
そんなにしょっちゅう顔をあわせるわけでもないのに、お心遣いありがとうございます。
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古宇利島って、長い橋を渡っていく、すごーく海がきれいなところよね。
もう沖縄も7〜8年行ってないし、夏に行ったのなんて、もう15年以上前のような気がします。
いいなーいいなー、青い海と青い空。でも我が家は今年もたぶん、夏休みは山旅かなー。
ちんすこうは普通に美味しかったです。
なんで、ちんすこうって人気ないのかな??
わたしは確か中学生の頃に初めて食べて、「この不思議な食感、美味しすぎる!!」と思ったのだけど、ボソボソしていやだ、とよくみんな言いますよね。甘いもの大好きなうちの夫も、ちんすこうには絶対手を出しません。
よって独り占めして食べました。




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「漁師の愛人」森絵都(文春文庫) [本]

今晩の雨があがれば、いよいよ東京も梅雨明けでしょうか。これからの暑さを思うと憂鬱です・・・。

漁師の愛人 (文春文庫)

漁師の愛人 (文春文庫)








単行本が出ていたの、全く気が付きませんでした。本屋さんをぶらぶらしていて、文庫新刊コーナーで発見。
長編だと思っていたら短編集でした。

郷里ゆかりの地で漁師になった長尾。彼に伴われ移り住んだ紗江は「二号丸」と呼ばれ、地域のコミュニティから拒まれる一方、長尾の妻とは電話を通じて不思議な交流を続けていたが…。表題作ほか、プリンを巡る男たちの思いが熱い短篇三作と、大震災以降を生きる女性たちを描いた中篇「あの日以降」を収録。

少年がプリンのことでイライラする短編と、大震災後の女性たちの姿を描いた「あの日以降」と「漁師の愛人」
少年のプリン物語がいい箸休め的な存在です。

おそらくこの時期に文庫になることは以前から決まってたんでしょうが、熊本の震災の時期と重なっていて、不思議なつながりのようなものを感じます。
不安でイライラしたり、パートナーと本当にきちんとした関係を築けているのか不安になったり。誰しも、3.11以降、大なり小なり感じていた心の揺れではないでしょうか。
かたちのない不安とか、ぐらぐらする気持ちをこんなふうに的確に物語に変換していく森さん、さすがだなーと思いながら読みました。



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「疑惑のチャンピオン」(映画館で) [映画]

梅雨明けしたの?、してないの?な東京です。

自転車レースの「ツールドフランス」
名前は有名だけど、一体どういうレースなのかは知らない人が多いのではないでしょうか。
わたしもそんな一人。ですが、夫が以前(30代前半?とにかくわたしは知らない時)自転車に乗っていたので、ツールドフランスは楽しみにしてるんですね。
で、数年前から、NHK BSで放映されるダイジェスト番組を一緒に見るようになり、わたしも少しですがルールがわかるようになってきました。

さて、今年のレースはまさに、今、最終日のゴール、シャンゼリゼ通りに向かって選手たちが凱旋レースを行っているはず。すでに昨日の時点で、優勝者は決まってます。

と、前置きはこの辺で。
先週、映画館「疑惑のチャンピオン」をみてきました。

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2000年代にツールドフランス7連覇という偉業を達成したランス・アームストロング。しかも彼はプロロードレーサーとして注目され始めた1990年代終わりに末期ガン(睾丸ガンから脳腫瘍まで)に侵され、死の淵からカムバックした、という人物。
レースに勝つ以外にも、ガン患者へのチャリティーも積極的に行うその姿は、故郷のアメリカではヒーローとして扱われ、本を出したり、テレビに出演したり、ハリウッドスターと親しく付き合ったりと華々しい日々。
しかし、その圧倒的な強さはある「プログラム」=ドーピング、のおかげだったのです。

手の込んだドーピング。しかもチームぐるみ、というのはもちろんですが、それを取り締まる側も、ビジネス的側面も無視できず、実際のところアームストロングについてはお目こぼし状態。なにしろ、彼は末期ガンから蘇った英雄なのですから。

そんなアームストロングの「プログラム」が明るみなり、彼はすべての栄誉を剥奪されるにいたったのか。
その過程も描かれます。
アームストロングはなにしろ傲慢。チームメイトに対しては高圧的で、感謝の気持ちもない。自転車レースはチームスポーツで、チームメンバーはひとりだけのエースを勝たせるためだけに存在しているようなもの。彼らのアシストがなくては成り立たないのだけど、アームストロングは彼らに対しても、彼らが圧倒的なスピードで走ることができるのは、自分のおかげである、という態度を崩さない。
やっぱり恨みを買いますよね。

結局、ドーピングの手法を編み出したチームドクターが逮捕されたことを皮切りに、元チームメイトの告発などから新聞にスクープされ、彼の英雄伝説にはピリオドが打たれます。

これが実話なんだから驚きですよね。。。

わりとコンパクトにまとまった映画なので、最終的にアームストロングがドーピングを認めるに至るまでの心の揺れ、とか迷いとか苦悩もあっさりとしてるのがちょっと物足りないかな。
でも自転車レースについて知らなくても、謎解きミステリーとしても楽しめると思います。

ちなみにアームストロングについてはこちらをどうぞ。

現在も水泳とかトライアスロンのレースに出場はしているようですが、ドーピングの前歴があり公式大会には出場できないようです。しかしもともと驚異的な体力の持ち主なんですよね。

自転車競技にはびこるドーピングの闇についてはこちらに詳しいです。

シークレット・レース―ツール・ド・フランスの知られざる内幕 (小学館文庫)

シークレット・レース―ツール・ド・フランスの知られざる内幕 (小学館文庫)

  • 作者: タイラー ハミルトン
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2013/05/08
  • メディア: 文庫
    そしてアームストロングが2000年に出した本。
    ただマイヨ・ジョーヌのためでなく (講談社文庫)

    ただマイヨ・ジョーヌのためでなく (講談社文庫)

    • 作者: ランス・アームストロング
    • 出版社/メーカー: 講談社
    • 発売日: 2008/06/13
    • メディア: 文庫





    「疑惑のチャンピオン」を観た後、今年のツールドフランスも優勝しそうなフルームという選手のレースの様子をテレビで見ていたら「絶対、クロ・・・」って思ってしまいましたよ。。。それくらいパワフルな走りで驚異的。


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名古屋日帰りグルメ旅(本当は仕事だったけど) [おいしいもの]

先日、仕事で名古屋へ。東京は曇りでしたが、名古屋はすでに梅雨明けしていて、灼熱の地でした。

仕事は1時からだったので、余裕を持って、9時半頃、自宅を出発。
12時少し前に名古屋駅に到着しましたが、なんとも中途半端な時間しかなかったので、駅の構内できしめん。

新幹線のホームにありますよね。今、見てみたら名古屋駅だけで7箇所あるみたい。どうもJR東海が運営してる模様。むかーし、会社員だった頃、上司と一緒に乗車前に新幹線ホームのお店で食べた記憶が・・・。今回は在来線のホームでおじさんたちに取り囲まれながら食しました。もちろん立ち食いです。冷やしエビ天きしめん。
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きしめん、すごく久しぶりに食べたのですが、なんか思っていたのと違うような・・・? もっと幅が広い麺だったような気がするんですが、記憶のすり替えが起きてるのかしらね。
確か600円くらいでした。
満足。

仕事先は名古屋駅から在来線で10分ほどの住宅街のなか。地元のおばさまに道を尋ねられ、地図を読み解いて案内してあげたというタスクもクリアーして、2時間ほど仕事をして、名古屋駅へ・・・。
と、思ったらなんと人身事故のため在来線はストップ。地下鉄で遠回りすれば名古屋駅まで行けるけど、あと10分くらいで運転再開って連絡きてますよ。ホームに電車止まってるので、そこで待つことができます、と駅員さんが言うので、信じて待つことにしたら・・・結局1時間たっても電車は動かず、予約していた新幹線の時間も迫ってきたので、まずは新幹線の指定席をとりなおし、地下鉄で移動しよう、と心を決めて、切符売り場に向かいました。
すると、すでに何人か並んでいたのですが、一番最初のおじいちゃんの切符購入がなかなか終わらないのですよ。10分以上待ったものの、おじいちゃんの用事が終わらないので、諦めて地下鉄に乗ろう!と思った瞬間、運転再開のアナウンス。

結局1時間半遅れて名古屋駅に到着しました。名古屋のデパートでウィンドウショッピングしようと思って、かなり余裕を持って予約していた新幹線には間に合わず、指定席をとりなおして、いざ高島屋へ。

ショッピングはショッピングでもデパ地下めぐりです。
一番のおめあては、ひつまぶし!
この日は夫が夕食いらない、と言っていたのでひつまぶしを買って帰ってひとりで堪能しよう!と数日前から決めていたのですよ〜。

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別売りのお茶漬け用お出しも購入。
うなぎまぶしは確か2,200円でした。そういえば、このうなぎまぶしもむかーし出張の帰りに新幹線の中で食べたような記憶が・・・。

さて、在来線で電車動かず、ということで冷房の効いた涼しい車内で座って待っていただけなので、それほど疲れているはずもないのに、「疲れたなー、なんか自分にご褒美を・・・」なんて思ってしまい、うなぎまぶしを買った後、お菓子売り場をうろうろ。
でもデパートのお菓子売り場って半分以上は全国展開してるお店ばっかりなんですよね。
名古屋のお店のデザートが食べたい!と思い、探し出したのがこちら。

「和」と「洋」のフュージョンスウィーツ、と銘打ってありました。抹茶系のパフェやロールケーキなどがたくさん。わらび餅や抹茶マロン、珈琲善哉などなどと迷った挙句、抹茶パフェ的なもの(名前は失念)を購入。
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甘すぎず美味しかったのだけれども・・・あんこが結構多く、抹茶味のスポンジと一緒に食べるのが結構大変でした(笑)
ちなみに写真のバックが青いのは、新幹線の中でおやつとして食べたからです。水玉の模様が入ったかわいいグラスに入っていたので空の容器は持ち帰ってきました。

結局6時過ぎには家に帰っている予定だったのに、結局家に着いたのは7時半。疲れたー、ということでさっそくひつまぶしをいただきます。

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容器からどんぶりに移しレンジで2分ほどチンします。
正直言って、ご飯が私には多かった・・・。ハーフサイズでちょうどよかったかな、と反省。
でも、せっかくなので、おなかがはちきれるまで食べますよー。
ひつまぶしっぽく、どんぶりからお茶碗によそっていただきました。
1杯目はそのまま、2杯目は薬味をかけて、ということなので、付属の薬味セットからわさびをチョイス。
そしてラスト3杯目はもちろんお茶漬け。
お行儀悪いけど、どんぶりでそのままいただきます。
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のりと山椒をふりかけて。薬味セットにはこのほか、乾燥ネギもついてました。
お出汁はレトルトパウチから別容器に移してレンジでチン。1.5人前のお出し、とありましたが、やっぱり1人には少し多かったかな。2人でわけてちょうどいい量だと思います。
はー、おなかいっぱい。はちきれそうになりました。
半分残して、翌日食べるかどうか迷ったんですけどね・・・勢いで食べてしまいました。

ということで、何しに行ったのかよくわからない名古屋行きでしたが(いや、もちろん仕事なんですけどね)、電車遅れで疲れた記憶を美味しかったものの記憶で上書きしたいと思います。




「天平の女帝 孝謙称徳」玉岡かおる(新潮社) [本]

東京も絶対、梅雨あけたよね〜と思っていたら、逆戻り、ですね。
これから1週間はぐずぐずだそうで・・・。暑いのも嫌だけど、雨も嫌だ〜。


天平の女帝 孝謙称徳

天平の女帝 孝謙称徳








最近歴史小説が人気!みたいな記事を数ヶ月前に夕刊の文化面で読んで、図書館から借りてみました。最近の経済人のなかでは読書人として名高いライフネット生命の出口社長もおすすめしてたし。


書評:『天平の女帝 孝謙称徳』

孝謙天皇と称徳天皇は同一人物。一度退位(今、ホットな話題ですね)してから再度、後継の天皇を廃して天皇となった女性です。東大寺の大仏を造った聖武天皇の娘で、女性として初めて皇太子となった天皇らしい。それは知らなかった・・・。孝謙天皇の前にも何人も女帝はいましたが(「天上の虹」の持統天皇とか)、彼女たちはみな天皇の后であることが多く、息子や孫が成人するまでのつなぎ、という意味合いが強かったのです。とはいえ、お飾りではなく強権をふるった女帝もいたわけですが。
しかし、孝謙天皇は聖武天皇の皇后光明子の唯一の子ども(息子もいたけど小さい時に病没)であったがゆえに、立太子させられたそうで。光明子は初めて皇族ではない女性が皇后になった、という人で、藤原氏の血筋を残す、という使命を担っていたわけなんですね。

しかーし、意外なことに、この小説、称徳天皇が亡くなるシーンから始まります。いきなり行幸先で病を発症した天皇。その死の謎を追う、側近の女官吉備命婦。遣唐使として唐に長いこと滞在した吉備真備の娘(唐生まれでハーフなのかな?)です。そして天皇が亡くなった後、罪を許され都に戻ってきた天皇の元側近、和気広虫(こんな名前だけど女性です)が力を合わせて女帝の志を継ごうと奮闘する・・・というストーリー。

教科書的には、怪僧道教を重用したり、和気清麻呂の宇佐八幡神託事件などいろんな事件があった女帝の時代で、逆に言うと、なんというか、「ちょっとやばい天皇」というイメージを持っていたのですが、実はね、というストーリーで、広虫と吉備命婦が語り合う男社会で働く意義、とか女性がいかに働きやすい職場にするか、みたいな議論は今の時代に議論されていることとまるっきり同じ。
平安時代になると、身分の高い女性が宮中に上がる=帝の妃、ということになりますが、この時代は貴族の妻が宮中で女官として働き、夫と力を合わせて出世を図る=一族の地位向上を目指す、というのが面白かったです。
なんか、やっぱり奈良時代まではまだ社会の仕組みが整ってないので、おおらかな部分がまだまだ残っていたのだなぁと。

壬申の乱で一気に権力の座にのし上がった藤原氏が、一族の地位を磐石にしたのが平安時代・・・とすると、それに逆らおうと皇族、そして藤原氏以外の一族がなんとか対抗しようとあがいていたのが孝謙称徳天皇が治めていた奈良時代後期だったんですね。

男性対女性
皇室対藤原氏
藤原氏対他の氏族
中央の貴族と地方豪族
普通の人対僧侶

いろんな立場の人の利害がからまり合い、混沌とした世の中。その世の中をなんとかしたい、と強い思いを持っていた女帝の孤独が最後に残される、そんな読後感でした。

玉岡さんはすっかり歴史上の女性の物語を書く作家さんになってますが、そういえば、大学生の頃わたしが好んで読んでいた頃の玉岡さんは繊細な恋愛小説を書く作家さんだったな〜とふと思い出しました。


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「たそがれどきに見つけたもの」朝倉かすみ(講談社) [本]

先日、家仕事がはかどらないので、運動がてら隣駅のミスドまで歩いて行ってみたら・・・満席。がーん。
結局、また最寄り駅まで歩いて戻り、スタバに落ち着きました。単なる散歩でした。とほほ。


たそがれどきに見つけたもの

たそがれどきに見つけたもの



そんな日常をリアルに切り取るのが作風(とわたしは勝手に思っている)朝倉さんです。
書評を読んだのか、Amazonでおすすめされたのか忘れてしまいましたが、内容もわからず図書館で待つこと数ヶ月、でよくわからぬまま読み始めたのです。
短編集。最近やたらと多い連作短編集ではなく、ひとつひとつのお話が独立した純粋な短編集です。

そして表題作の「たそがれどきに見つけたもの」がわたしにはドツボでした。
というか、あるエピソード心臓ドキューンと撃ち抜かれたかんじ。
なんで、「あの」気持ちがわかるの??

今年50歳になる朱実は職場の仲間との付き合いでFacebookアカウントを取り、高校時代の同級生の伊智子とつながり、高校卒業以来久しぶりに再会。30数年前の少女たちの日常と、50歳にならんとする女性たちの日常。
それが軽い違和感とともに朱実の視点で語られるのですが・・・。
朱実は高校時代の同級生の多田くんと結婚しているけれど、朱実の視点から語られるふたりの関係はなんだか薄い膜をはさんだようなものに感じられる。そしてその理由が、伊智子のFacebookへの意味深な書き込みとともに明らかになります。

泣ける。ほんとに泣けます。。。多田くん、辛かったよね。
癒せない傷を抱えたふたりが夫婦であり続ける意味みたいなことを考えさせられました。






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6月の読書メーター [本]

おおお、もう6日。明日は七夕ではないですか。遅くなりましたが、6月の読書の記録をば。
結局6月もなんだかんだで忙しかった・・・。なんといっても夫のインド出張病気で帰国が痛かった。
おかげでわたしの予定は総崩れでございました。
前半、ほとんど読書できなかったので、後半に集中です。

2016年6月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1473ページ
ナイス数:53ナイス

ぼくらの仮説が世界をつくるぼくらの仮説が世界をつくる感想
視点がおもしろい。そんな風に考えたことなかったなーと気付かされること多数。ただし、講演などで話したことを再構成したものだそうなので、読み物としてのまとまりはいまひとつ・・・かな。
読了日:6月15日 著者:佐渡島庸平
梅ヶ谷ゴミ屋敷の憂鬱梅ヶ谷ゴミ屋敷の憂鬱感想
面白くないわけではないんだけど、なんだかエピソードが多すぎて消化不良というか、読んでいて目が回るというか・・・。夫の怪しい行動も結局あっさり解決だし。
読了日:6月21日 著者:牧村泉
女オンチ。 女なのに女の掟がわからない (祥伝社黄金文庫)女オンチ。 女なのに女の掟がわからない (祥伝社黄金文庫)感想
ま、こういう人もいるよね、な本。面白いけどね。。。でも同調圧力によって、キラキラした女子であらねばらなぬ、という世界でがんじがらめになっている若い女の子に、読んでもらいたいかなとも思う。確かに、私(深澤さんより数歳下の世代)たちの大学生時代もそんなにバッチリメイクの子はいなかったなー。田舎の大学だったからかもしれないけど。
読了日:6月23日 著者:深澤真紀
銀翼のイカロス銀翼のイカロス感想
なぜか今頃(笑) 今や懐かしい感じがする半沢直樹シリーズ4作目。破綻しそうな航空会社の担当となった半沢直樹がおなじみの大活躍。でも航空会社で大暴れ、かと思ったら政治家と社内上層部に対する大暴れでした。読んでいて半沢=堺雅人とはならないのに、渡真利だけはミッチーの姿がリアルに思い浮かぶという不思議・・・。
読了日:6月24日 著者:池井戸潤
たそがれどきに見つけたものたそがれどきに見つけたもの感想
久々の朝倉さん。短編が6編。どれも人生のたそがれどき(人生80年を朝、昼、夕、夜にわけて考えると)の50歳前後の男女が主人公。しみじみと来し方を振り返り、行く末を考える。そんな作品集。
読了日:6月29日 著者:朝倉かすみ

読書メーター
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