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「父と子 市川猿翁・香川照之」(1/6NHKスペシャル) [舞台]

今日は「ドクターノオ」のこと書こうと思っていたのに、さっき録画していたNHKスペシャル「父と子」に感動してしまいまして・・・。

一度は引き裂かれながらも、数奇な運命に誘われ、再び繋がらんとする、“父と子”、俳優・香川照之と、その父、歌舞伎界の大立て者、三代目市川猿之助(現二代目猿翁・73)、その300日のドラマを追う。 幼い頃、両親が離婚、父親とは会う事すら許されずに育った香川。「父親とは一体、どんな存在なのか。」その想いを抱き続けてきた。そして2011年9月、突然の歌舞伎界への進出を宣言。父・猿之助も脳梗塞に倒れてから8年ぶりに舞台復帰を表明、注目を集めた。 それから2人の壮絶な日々が始まった。香川は、自宅にこもり稽古漬けの毎日。父、猿之助は、絶叫するほどの痛みと闘いリハビリに打ち込む一方で、息子・香川に稽古をつける。失われた“何か”を取り戻すかのように、歌舞伎に駆り立てられてゆく“父と子”。 番組では、2012年の3月から2013年元日の大阪での歌舞伎公演まで、300日に及ぶ、“父と子”の挑戦に長期密着、絆を取り戻してゆく2人の葛藤と心の内を描く。(公式サイトより→こちら★

香川照之さんの市川中車襲名のニュースにびっくりしたのは2011年秋。その時のびっくらこんの気持ちはここにも書きました(「猿之助/中車襲名!」

去年、襲名披露興行もつつがなく済ませられたという報道を見聞きしましたが、その影の父と子の葛藤に密着したドキュメンタリーでした。カメラの前でどれだけの真実が語られているのか(しかも父も子も役者)、本当のところはわからないわけですが、少なくとも香川さんのずっとずっと遠い存在だった父親への消えることのなかった思慕の気持ちが、歌舞伎への挑戦ということだったのかなと感じました。

普通の歌舞伎役者なら物心がついた時には歌舞伎座へ通い、歌舞伎座の楽屋や舞台裏をちょろちょろしながら生の舞台を毎日観て、歌舞伎漬けの生活をすることで歌舞伎という芸術がからだに染み込んでいくのでしょう。もちろん厳しいお稽古も日々積み重ね芸を磨いていく。そこへ、40歳も半ばになってからひょいと飛び込むのですから並大抵のことではありません。歌舞伎では役者さんが自分自身で舞台化粧をしますが、その基本を猿翁丈のお弟子さんがつきっきりで教えている。目の周りにどれくらいくまを入れるのか、試行錯誤を繰り返す様は鬼気迫るものがありました。

初舞台までの日々を、父猿翁は8年前に脳梗塞で倒れてから初の舞台、そして息子の中車は正真正銘の初舞台、そんな二人が初日を迎えるまでをカメラが追っています。

初日が終わって、車の中で誰かに電話をかけている中車。父との舞台に立ててよかった、よかった、と嗚咽する姿に胸をうたれました。乳飲み子だった自分を捨てた父。もちろんNHKですから芸を究めるために猿翁丈は平穏な家庭生活を捨てた、ということになっていますが、実際には数年前に亡くなった夫人とずっと一緒にいたわけですから、香川さん母子にとっては赦せないものもあったのではないかと思います。でもそれ以上に役者としての血を考えた。そういうことだろうなと。

ということで、思わずブルーレイにダビングして保存版とすることに決定。

あ、この記事に対して政治的な思惑がどうこう、とかきれごとではない、といったご意見はご遠慮願います。カメラを通した時点で現実とテレビから流れてきたものが違っているということはわたしもよくわかっています。
つまり、わたしはこの番組に感動したのであって梨園の実際のところには興味がないのです。


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Sho

この番組の放映を知ってから待ちに待って見ました。
私は歌舞伎に関しては全くの門外漢なのですが、あの年齢で、しかももう役者としてはかなりのところまでいった香川照之が、歌舞伎の世界に飛び込む!?と、本当にびっくりしたものです。
カオリさんが書かれているように、紫さんとの関係とかが実際あったわけだし、ものすごーくいろいろな人たちの思いや思惑はあったにしても、
でも私も素直に香川照之さんはお父さんを慕い、いま稽古をつけてもらっていることが幸せでならないのだろうなと、そのことは本当なのだと感じました。
肉親との和解というのは、他人どうし以上に難しいものと思いますが、生きている間にそれがなされたことは、やはりよかったと見ていて感じました。
それにしても、あらゆる批判や反対意見、中傷も覚悟してあの歳で飛び込んだ香川さんには大変勇気づけられました。
これからもいろいろなことがあるでしょうが、ずっと見ていきたいと思いました。

by Sho (2013-01-12 11:01) 

noel

偶然この番組を見ることができました。
見て良かった番組の一つになりました。
父と子お互いがそれぞれに覚悟が伝わってきて、人として役者として、過去と現在とそして未来を見せて貰った気がします。
カオリさんの保存版理解出来ます。
by noel (2013-01-15 10:47) 

カオリ

>Shoさま
ほんとうによい番組でしたね。
Shoさんがおっしゃるように、香川さんにとっては今更歌舞伎の世界に飛び込むことに役者としてのメリットはないに等しい。なのにこの厳しい道を選択されたのは、やはり親への気持ち、そして自分を経由して歌舞伎の血を息子に残したいという「血のつながり」への想いだったのだろうなと強く思いました。

ほんとに、香川さんの姿には勇気づけられました。nice!ありがとうございます。


>noelさま
ほんとに「覚悟」ですよね、父も子も。こんな前代未聞のことをやろうということになったのだから。
父、息子、孫。3代のこの先が気になります。
nice!ありがとうございます。
by カオリ (2013-01-15 16:18) 

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